spice simulation tips-4

一部Spice Simulation講座での内容をご紹介いたします。

注意:HPの内容をLocalに保存している方がいます。アクセスログを取ってますので何度も繰り返す場合は、会社名と名前(判明しています)を公開します。

1. Bsim3 NQSMODについて

最近、Power Device についての問い合わせと依頼が多く、Blogにも書いてるのですが、Power Deviceには必須パラメータの一つで、通常のCMOSデバイスで使われていないパラメータがあります。 それが、C−V依存を反映させるFLAG:タイトルのNQSMODです。 これは、過渡解析においてC−Vの特性を反映させるFlagになっており、NQSMOD=1で有効になります。 しかしながら、これを使われた方いると思うのですが、Bsim3で収束させるのは至難の技です。 では、MOSのC-V特性をSimulationで見るにはどうしたらいいでしょう? おそらく、MOSのパラメータ抽出された方以外は知らないコマンドが出て来ますので良く学習しておいてください。 まずは、MOSの容量についてどんな容量があるか簡単に見てみます。右図を見てください。 右の容量が定義されているとします。

         写真

Hspiceではこの容量の計算のために、.optionで以下の記述をすればC−V特性を見る事ができます。

.option dccap

そしてMOSの各種容量にはlxで始まるエリアスが用意されており、各容量は以下のように表されます。

  • .param cggbo=par('lx18(mp01)')
  • + cgdbo=par('lx19(mp01)')
  • + cgsbo=par('lx20(mp01)')
  • + cbgbo=par('lx21(mp01)')
  • + cbdbo=par('lX22(mp01)')
  • + cbsbo=par('lX23(mp01)')
  • .print dc cggbo cgdbo cgsbo cbgbo cbdbo cbsbo

最後に.print 分で書くと計算結果が出力されます。 そして、その結果を表示しますと以下のグラフの様な結果が出て来ます。 X軸はVgs(Gate-source間電圧)で、Vgsを-3.3(v)から3.3(v)まで変化させた時です。 Y軸は容量になっています。

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 上のグラフは、セミナーのテキストからの抜粋ですが、面白いカーブですね。 MOSのCgbの容量特性はVgsがトランジスタのしきい値付近の時が最小です。

 これは、MOSのデバイスを理解する上で重要です。この容量は空亡層容量を表していて、チャージされる電荷をQとした時にVgsが十分しきい値より大きい時(空亡層が広がった時)2Qになる事が計算する事ができます。 これがNQSMOD=1とした時にSimulationで計算されるのです。

 また、C−V測定をした人のおそらくほとんど知られていないのは、これが周波数依存がある事です。 上図にありますが、周波数が高い時には、図のように容量が増えなくなります。 CMOSの高速なデバイス、特にデジタルではあまり気にしなくて良いと言う事がわかります。 反面、IGBT等のPower Deviceでのスイッチング速度は大体が数十K(Hz)使用されます。 とするならば、このC−V特性は非常に重要で、スイッチング動作してる時にCgbの容量が2倍変化するからPower Deviceではこれが必須のパラメータとなっているのです。 IGBTのモデルのマニュアルを見ると必ず、大きく説明が書いています。

 ちなみに、下図は、ΔΣのD-Classアンプのスペクトラムです。(過去BLOGからの抜粋です) *帯域外ノイズが異様に少ないのは秘密です。(分かる人は分かりますね)  SP:8ohm負荷で、3次のバタワースLPFの出力を見ています 青がNQSMOD=1,黄色がNQSMOD=0(つもりC−V依存性を反映しています)。 出力段のトランジスタの入力はフルスイングするのでどうしてもC−V依存の影響を受けるのがSimulationでも確認出来ます。数値的には6dBぐらいの差が出てるのがわかります。 ダイナミックレンジで6dBは、AUDIO設計者には大きな値ですね。

 

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※補足: Power DeviceをよくPspiceでモデリングされてる例を見ますが、私はかなりナンセンスだと思います PspiceでサポートされてるBsim3はLevel=7で Bsim3V2です。(まったく更新されてません) 実際、PspiceのBsim3でマクロモデルを作成されてる所があるみたいです。 *最新版といってももうちなみにBsim3V3.3です。(以下Berkeley大学からのリリース時期の抜粋です)

  1. 1.BSIM3v3.0 released on 10/30/95
  2. 2.BSIM3v3.1 released on 12/9/96
  3. 3.BSIM3v3.2 released on 6/16/98
  4. 4.BSIM3v3.3 released on 7/29/05

Bsim3の欠点を列挙するときりがないので敢えて書きませんが、Pspiceでは、このようなC−Vカーブを見る事が出来ないので、基本的にマクロモデルを作成されます。 特に、C-Vの依存が一次とか二次とかの簡単な物は、容量Cを用いたモデリングなら良いのですが、それ以外は、G素子を使ったC-Vでテーブルを使った物があります。 Spiceのテーブルモデルは、点と点を直線で結ぶ直線補間なので、時に収束性で問題を起こします。 これを理解してない人が多いので、モデリングを依頼する方は、この点に注意してください。

※最新版のPspiceではBsim3V3.2までサポートしています。(とはいえ話になりません)

               

*iphone アプリ 開発
*ラティース ラティッセ